注目を集めている人工知能。

リクルートやドワンゴといった企業が人工知能研究所をつくり、企業単位でそれぞれ人工知能の研究開発を行っています。

 

日本だけでなく、もちろん世界中の大手企業が人工知能分野に参入しています。

 

では、グローバル企業は人工知能に対してどのような取り組みをしたのでしょうか。

Google、Facebook、IBMについてご紹介します。

 

 

 

Googleの人工知能に対する取り組み

Google設立当初から開発に着手していた検索エンジン。

検索結果で順位付けするためにGoogleはGooglebotという人工知能を導入しています。

世界中の無数のWebサイトをGooglebotが巡回し、順位決定アルゴリズムによってそれぞれのサイトに評価をつけているのです。

 

さらにGoogleは、人工知能に関連のある様々な人材や企業を買収し研究を進めています。

 

画像認識人工知能の「PlaNet」。

PlaNetに画像を読み込ませることにより、どこで撮影したものか特定してくれるという機能である。

これまでかなり難解だとされてきた画像認識。

研究チームはじつに230万枚もの位置情報付の画像を集め、PlaNetにどこで撮影したものかを推測させたそうです。

 

また、Google DeepMind(グーグル・ディープマインド)によって開発された囲碁プログラムであるAlphaGo。

2016年3月にAlphaGoによる歴史的出来事が訪れました。

2000年代から2010年代前半における世界最強の棋士、イ・セドルに勝利を収めたのです。

将棋やチェスのようなコマを奪うゲームとは異なり、領域の広さを競い合う囲碁は戦い方が無数にあるため、機械学習では難しいとされていました。

これをディープラーニングによって可能にさせたのです。

 

 

 

 

Facebookの人工知能に対する取り組み

ソーシャルネットワークでおなじみのFacebook。

 

Facebookは2016年時点で、メンロパークの本社以外にも、ニューヨークとパリの計3ヵ所に人工知能研究所を設けています。

 

 

Facebookのソーシャルネットワークにディープラーニングを適用することで、それぞれのユーザーに有益な情報を表示するという仕組みです。

例えば、音楽に関する投稿をしたり、友達の音楽に関する情報を閲覧することで、そのユーザーは音楽好きだと判断され、そのユーザーに対して音楽に関する情報を表示させるという仕組みです。

 

 

また、2015年にはFacebook Messengerでパーソナルデジタルアシスタント「M」が試験的に実装されました。

パーソナルアシスタントとしてお馴染みの「Siri」や「Cortana」がありますが、「M」との決定的な違いは人力によるきめ細かさや対応力です。

これまで「Siri」や「Cortana」では、ユーザーの質問に対して“回答する”ということまでで限界でした。

しかし「M」では、人力による対応もあることで、きめ細かさや対応力が明らか違います。

 

例えば以下のような会話の流れになります。

 

 

ユーザー:「お腹すいた。何か食べたい!」

 

M:「和食ですか?洋食ですか?」

 

ユーザー:「洋食がいい。」

 

M:「○○○レストランはいかがですか?」

 

ユーザー:「そこにしよう!」

 

M:「予約しておきましょうか?」

 

ユーザー:「お願いします!」

 

M:「了解しました。」

 

 

この一連の会話のように、回答だけでなく“提案”までしてくれます。

さらに人的作業によって実際に店舗への予約もしてくれるのです。

 

こちらはまだテスト段階とのことなので、実際にユーザーがどのような目的で「M」を使用するのか、そのデータを基に更に改良されていくことでしょう。

 

 

 

 

IBMの人工知能に対する取り組み

IT関連のサービスやコンサルティング事業を行っているIBM。

 

IBMが開発した人工知能技術といえば2011年に誕生した「ワトソン」です。

 

IBMではワトソンを人工知能とは呼ばずに、「コグニティブ・システム」と呼ばれています。

「自ら思考できるシステム」という意味で、世界的に注目を浴びています。

 

では、ワトソンが注目を浴びるきっかけとはなんだったのでしょうか。

 

それは2011年にアメリカで開催されたクイズ番組“ジョパディ!”で、ワトソンが人間のクイズ王に勝利したときでしょう。

「コンピュータが人間に勝つのは当たり前じゃないか」そう思う人は少なくないでしょう。

 

しかし、実際は難しいことなのです。

 

出題者が出題し、回答者がその設問を理解し、回答する。

これは自然言語を理解する、つまり相手の話した内容を理解(音声認識ではなくテキスト文字で設問を認識)し、解答しなければいけないのです。

ワトソンは自然言語処理技術によって、問題の意味を理解し、蓄積された莫大なデータから何通りかの回答候補を抽出し、さらに機械学習により、最も正解に近いと判断した回答を出すのです。

これだけでも素晴らしい技術なのに、さらに驚くべきはこの処理にかかる時間がたったの3秒だということ。

つまり出題されてから3秒で回答を出すのです。

 

この出来事がきっかけとなり、アメリカのメモリアルスローンケタリングがんセンター、日本が誇るソフトバンク、イギリスのテニス国際大会であるウィンブルドン選手権といった、医療分野からスポーツ分野まで幅広く導入されています。

 

ワトソンは多種多様な情報を大量に蓄積できるという点が強みです。

更なる分野での活躍が見られるのかもしれません。

まだまだ今後も進化を続けていくのではないでしょうか。